あかつき総合法律事務所

事業再生の概要

2008年9月15日のリーマンショック以降、世界経済は大不況に突入し、日本でもその影響を受けて不況が深刻化しています。不況の波は大企業のみならず、中小企業にも押し寄せ、金融安定化法の力で何とか生き延びている企業も多数存在するものと思います。
日本の成長をこれまで支えてきた中小企業の社長の中には、これまで何十年も真面目に一生懸命働いてきたにもかかわらず、突然の環境変化に伴う資金繰りの悪化により、先行きの不安感に堪え切れず、ストレスが精神と体をむしばみ、自らの命と引き換えに会社を存続させることを意図し、経営者保険ですべての債務の清算をしようとして、死を選ぶ方もいます。

倒産の危機に瀕する会社が事業を再生する方法と再生の可能性があることを知らないばかりに、あるいは、そのようなときに精神的にも頼れるアドバイザーが存在しないばかりに、このような不幸な選択がなされるとするならば、このような社長を励ましながら、一定の秩序ある事業再生を行っていくことは、弁護士の仕事として大変やりがいのある仕事であり、また、社会的にも大変意義のある仕事であると考えます。
我々は、そのような企業、社長のよきアドバイザーとなり、また、二人三脚で走る事業再生のプレーヤーでありたいと考えています。

再建か清算か

倒産という不幸な出来事が生ずる要因としては、様々な間接的要因・直接的要因が考えられますが、最終的には、事業を継続していくのに必要な資金繰りが継続的にできなくなるという現象に集約されます。
資金繰りに窮した企業の相談を受けた場合、弁護士として、まず最初に何を考えるべきかと言えば、まず第1に、資金はいつまでもつのか、であり、そして、同時に、それまでの間に当該会社を再建か清算かの判断、すなわち、当該企業を何らかの方法で再建させることができるのか、それとも、再建を諦めて清算せざるを得ないかを判断します。
この清算か再建かの判断で一番重要なのは、一度既存の債務の支払いを棚上げにしたと仮定して、当該事業によって今後も営業収益を上げていくことができるか、それともこのまま事業を続けていくことが単なる赤字の垂れ流しになってしまうのか、の判断です。

再建の可能性のある企業

事業に収益力があるものの、過大な負債によって事業が立ちいかなくなっている企業を解体清算してしまうことは、社会的損失です。 営業利益の段階で黒字が出る見通しがあるのであれば、一応再建の可能性があると言ってよいでしょう。
再建の可能性のある事業に対し、財務の再構築(リストラ)を行い、事業の選択と集中により事業を再構築するとともに経営システムを再構築することが、事業再生の要諦と言えるでしょう。
事業の選択と集中により事業を再構築するとともに経営システムを再構築することは、当該企業自身の問題であり、関係者との利害調整は主要な問題ではありません。ここでは、主として財務諸表で言えば、損益計算書(PL)をどう変えていくか、を考えることになります。

法的整理と私的整理

しかし、関係者の利害調整が最も困難なのは、財務のリストラです。財務のリストラとは、要するに過大な負債の免除を受けることで、バランスシートをどう変えていくかという問題ですが、その財務リストラの手法には、法的整理と私的整理の2種類があります。
私的整理はすべての債権者との合意によって債務の一部又は全部を免除してもらうものであり、私的整理の中で、事業譲渡や会社分割、M&Aと言った手法をとることで利害関係者の利害を調整しつつ、事業の維持継続を図っていくこともあります。
他方、法的整理は、すべての債権者の合意を得られなくても、法の強制力によって債務を減免してもらうことです。
一般には、もし、資金ショートまでに、相応の時間が残されているのであれば、私的整理を試みた上で、どうしても債権者との調整がうまくいかない場合に法的整理を検討します。
その理由は、私的整理の方が、信用を維持し易いからです。 法的整理となると、各債権者の債権は基本的に一律の割合でカットされてしまいます。そうすると今後も取引を継続しなければならない重要な取引先の債権も、一律で大幅なカットとなってしまいます。取引先がどこも商品を納入してくれなければ、事業を継続することができず、再生は不可能になるからです。しかし、手形不渡りが避けられず、混乱を回避できそうもない場合や、私的整理一部に強硬な債権者がいる場合などには私的整理が困難な場合もあり、その場合には法的整理によらざるを得ません。

法的整理には清算型の破産と特別清算があり、再建型として民事再生と会社更生があります。

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